MXRはアメリカのニューヨークを拠点とするエフェクターメーカーで1972年に設立され、長い歴史があります。
1987年にJim Dunlopにより買収され、MXRオリジナルの伝統的なペダルと共に、現代的な新しいペダルも次々リリースしています。
- MXRエフェクターの特徴
- MXR歪みのラインナップ
- オーバードライブ
- M77 Custom Badass Modified Over Drive 「上質なクラシック・オーバードライブ」
- M193 GT-OD Overdrive 「TS系オーバードライブ・ブースター」
- M250 Double-Double Overdrive 「1台に2つのオーバードライブ」
- M251 FOD DRIVE 「2つのアンプサウンドを自由にミックス」
- M264 FET Driver 「真空管のようなリッチでクリーミーなドライブサウンド」
- M294 Sugar Drive 「名機ケンタウルスのサウンドをMXR流にアレンジ」
- CSP037 RAIJIN Drive 「Shin’s Musicとコラボした定番歪み・サウンド」
- ディストーション
- ファズ
- オーバードライブ
- 最後に
MXRエフェクターの特徴
コンパクトで頑丈な筐体
MXRのペダルは、1970年代前半において画期的なコンパクトサイズで製造され、今やコンパクトサイズの定番となっています。このコンパクトな筐体のためにコントロールツマミは3~4個とシンプルですが、少ないツマミでも幅広いサウンドメイクが出来るのがMXRの魅力です。
ダイキャストの筐体は非常に頑丈であり、激しいスイッチングでも全く問題ありません。
電池交換は裏蓋を取り外す必要があり少しめんどくさいです。ただ使用するとき以外はケーブル(シールド)を抜いておけば、かなりの期間(使用頻度によっては1年以上)電池が持ちますので、それほど問題にはならないかもしれません。
MXR歪みエフェクターの名器
MXRの歪みペダルの名器「Distortion+」は1974年にリリースされて以降、黄色いカラーリングや2個のシンプルなツマミと、オリジナルの仕様を継承し今なお多くのギタリストに愛用されています。
軽いクランチから、強い歪みまで表現できます。”Distortion”ツマミでゲインを調整するだけなので、初心者でも音作りが簡単で、抜けが良しライブサウンドは非常に使いやすいです。
MXRカスタムショップ
MXRエフェクターの中で、カスタムショップとしてこだわりのエフェクターをラインナップしています。カスタムショップでは手作業で配線されたビンテージモデルの再現に加えて、プレミアムモデルや新しいカスタムモデルなど、高度な技術を用いるペダルを販売しています。
MXR歪みのラインナップ
オーバードライブ
M77 Custom Badass Modified Over Drive 「上質なクラシック・オーバードライブ」
クラシックなオーバードライブ回路に最新技術を盛り込み改良を加えた、オーソドックスながら上質な歪みを得られるオーバードライブです。
特徴的なのは中央の”BUMP”ボタンで、ONでローからローミッドをブーストできます。これにより音の抜けが良くなります。また右上の”100Hz”ツマミにより100Hzの帯域(低域)をブースト&カットしバランス良く調整する事が可能になっています。
M193 GT-OD Overdrive 「TS系オーバードライブ・ブースター」
MXRカスタムショップで好評のGT-ODが定番品にラインアップ。ゲインを低めにした使いやすいチューブスクリーマー系の歪みです。
スムースで温かく、余分なノイズも少ないクラシックなオーバードライブサウンドが表現できます。
M250 Double-Double Overdrive 「1台に2つのオーバードライブ」
コンパクトなMXRの筐体にクラシックなオーバードライブを2回路収納したモデル。
GAIN Hi/Loスイッチで異なるゲインが切替可能です。
”Lo”はミッドが特徴のサウンドになり、”Hi”はハイとローをブーストしたファットなサウンドになります。
M251 FOD DRIVE 「2つのアンプサウンドを自由にミックス」
ハイゲインアンプのサウンドと、クランチサウンドを再現する回路、その2つの個性を1台のペダルに詰め込んだオーバードライブです
2台のアンプサウンドは、”Blend”コントロールによりシームレスにミックスすることで、1台のアンプだけでは得ることの出来ないアンプサウンドをコントロールできます。
中央に搭載されているスクープスイッチは、中音域を「フラット」、「スクープ」、「ブースト」と3段階に切替可能になっています。
M264 FET Driver 「真空管のようなリッチでクリーミーなドライブサウンド」
ジョー・ボナマッサ(アメリカ出身ギタリスト)の為に開発されたカスタムショップ製のFET DRIVERをベースに、MXRのレギュラー化したモデルです。
Hi(高音域)とLo(低音域)をそれぞれイコライジングが可能で、音作りがしやすいです。中央の”HI CUT”をONにすると、ハイレベルで演奏時に最高音域をカットしてくれる機能があり、耳ざわりな音も聞きやすくなります。
チューブアンプで作った歪みの様なリッチでクリーミーなサウンドが得られます。
M294 Sugar Drive 「名機ケンタウルスのサウンドをMXR流にアレンジ」
MXRが伝説のオーバードライブ・ペダルをMXR流に再解釈しつつ、かつコンパクトなミニタイプの筐体に収めたモデル。(伝説のペダルは公表されていませんが、ケンタウルスではと推測されています)
クリーンブーストから真空管アンプのようなオーバードライブサウンドまで様々な使い方に対応できます。
側面のスイッチにより、バイパス方式をバッファードバイパスとトゥルーバイパスに切り替え可能になっています。
CSP037 RAIJIN Drive 「Shin’s Musicとコラボした定番歪み・サウンド」
Shin’s Music 鈴木氏とのコラボレーションにより製品化されたカスタムショップエフェクターで、「世界中で愛される2つの日本製定番エフェクターのサウンドを1つの筐体に収め、現代的に解釈したモデル」とうたわれています。(BOSSやIbanezの名器でしょうか)
オーバードライブとディストーションを中央のスイッチで切り替えることができます。スムースで太いオーバードライブ・サウンドと、使いやすいディストーション・サウンドが1つのエフェクターで表現できるのが魅力です。
ディストーション
M104 Distortion+ 「MXRが誇るディストーションの名機」
MXRを代表する伝説の名機と呼ばれるディストーション。ランディ・ローズが愛用したことでも有名で、
軽いクランチから、強い歪みまで表現できる定番のクラシックディストーションです。
M75 Super Badass Distortion 「幅広い音造りが可能なディストーション」
’70年代初期のローゲインオーバードライブから現代のメタルディストーションまで表現できるペダルです。
3バンドイコライザーは効きが良く、幅広い音作りが可能です。
M78 Custom Badass ’78 Distortion 「伝統的な真空管アンプのようなディストーションサウンド」
大型スタックアンプのトーンやチューブアンプならではの独特のうねりを再現する為にヴィンテージデザインの回路を採用したモデルです。
伝統的な真空管アンプのようなディストーションサウンドを表現できます。
左上のCRUNCHをONにすると、ディストーションのダイナミックレンジを上げることができます。
M115 Distortion III 「名機Distortion+をベースに幅広いサウンド」
名機Distortion+をベースにトーンコントロールが追加されたモデルです。Distortion+ほど個性の主張がなく、温かみのあるディストーショです。
オーバードライブからディストーションまで、可変範囲が広くかつナチュラルなアンプのような歪みが得られます。トーンの効きはそれほど強くなく、全体的に使いやすい印象です。
M116 Fullbore Metal 「ウルトラハイゲインのメタルサウンド」
メタルサウンドのために生まれたウルトラハイゲインのディストーション。
LOW、MID、HIGHの3バンドイコライザーで幅広いセッティングが可能です。また”FREQ”ツマミを回すことで、”MID”ツマミでコントロールできる中域周波数(200Hz~5kHz)を調整することができます。
ノイズゲートが搭載されており、”GATE”スイッチをONにするとハイゲイン時のノイズを抑えます。3バンドイコライザーで幅広いセッティングが可能です。
”SCOOP”スイッチをONにすると、低音域と高音域が上がり、中音域が下がります。
ファズ
M103 Blue Box Octave Fuzz 「強烈なオクターブ・ファズ」
ファズをエフェクトし、さらに2オクターブ下の音をミックスできる、「歪み」と「ピッチシフト」が合わさったようなエフェクターです。
”BLEND”ツマミで原音とエフェクト音をミックスさせるシンプルなコントロールです。
M173 Classic 108 Fuzz 「MXRの現代的ファズ・フェイス」
BC108シリコントランジスタを使用したファズ。(BC108はジミ・ヘンドリックスが愛したFUZZ FACEにも搭載されたコンデンサ)
クラシックなファズ・サウンドですが音痩せせず現代的なエフェクターに仕上がっています。
”BUFFER”スイッチをONにすることで、ワウなどとのカップリング時に発生する発振を抑えることができます。
MXRでは珍しくインプットとアウトプットが上面に配置されています。
M296 MXR CLASSIC 108 FUZZ (MINI)
M173 Classic 108 Fuzzがコンパクトな筐体でリメイクされたモデルです。
コンパクトですが”BUFFER”スイッチもしっかり搭載されています。
M236 Super Badass Variac Fuzz 「電圧調整による独特なサウンドのシリコン・ファズ」
”VARIAC”という回路電圧コントロールが搭載されているのが特徴のファズ。”VARIAC”ツマミで電圧を5Vから15Vまで調節ができることで、独特の枯れたサウンドを表現できます。
”TONE”と”GAIN”を調整することで、幅広いファズ・サウンドを作ることができます。
M267 Octavio Fuzz 「伝説的な焼けつくファズ・サウンド」
強烈なオクターブファズサウンドで、伝説的な焼けつくようなトーンを生み出します。
”OUTPUT”と”FUZZ”のシンプルなコントロールですが、幅広い調整が可能です。
CSP038 Brown Acid 「現代的に設計されたヴィンテージ・ファズサウンド」
1970年代のヴィンテージ英国シリコン・ファズの回路を基に、よりサウンドセッティングし易く設計されたモデルです。
サウンドセッティングできる幅が広く、ギターだけでなくベースなど他の楽器でも利用可能となっています。
MXRは「ファズを初めて使ってみようというユーザーにも最適」なモデルとしています。
最後に
MXRの歪みエフェクターは多くのプロギタリストのペダルボードに組み込まれておいます。豊富なラインナップと、比較的手にしやすい価格帯が魅力です。
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