ワウペダル 9ブランドの特徴と機能、おすすめモデルと選び方

ワウペダル エフェクター

ワウペダルとは?

ワウペダルとは、ペダルを上下に踏むことで特定の周波数を可変させるギターエフェクターです。文字通り「ワウワウ」とギターの音色が変化します。

専門的な説明をすると、ワウペダルは基本的にはバンドパスフィルターになっています。バンドパスフィルターとは特定の周波数を通し、それ以外の周波数を通さないフィルターです。この特定の周波数をペダルで自由に調整できるのがワウペダルとなります。

ペダルを奥に踏み込むと高音域が強調(低音域がカット)がされ、手前に戻すと低音域が強調(高音域がカット)されます。

ワウペダルの使い方

リズムに合わせてペダルを踏み「ワウワウ」とギターの音色を変える使い方が一般的です。感情を入れてワウを操作することで、まるでギターが歌っているような効果を演出できます。ワウをカッコ良く使えるかはギタリストとしてのセンスの見せ所でもあります。

もう一つの使い方として、ペダルを特定の位置で固定してイコライザーとして使う方法です。少しこもった音やシャリっとした音などに、ペダル操作ですぐに調整できます。

ワウペダル・ブランドの特徴とおすすめモデル

VOX 「ワウの代名詞的なブランド」

VOXのワウペダルは1960年代に初めて登場して以降、多くのギタリストに愛されてきました。まさにワウの代名詞とも言えるブランドです。ジミ・ヘンドリックスやジミー・ペイジ、エリック・クラプトンなどの伝説的なギタリストに愛用されていたことでも有名です。

VOXワウペダルの特徴
  • 伝統的なワウ・サウンド
  • 中音域に特徴があり、ウォームでマイルドなサウンド
  • 可変量がおだやかで、音域がコントロールしやすい

VOX / V847A

VOX製ワウペダル最大ヒットのスタンダードモデル。

VOXの伝統や特徴と共に、AC電源ジャックやバッファー仕様インプットなど、現代的な機能も搭載されたモデルです。

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VOX / V846-HW

全てのワウの祖先とも言えるVOX伝説のワウペダルV846が、現代に蘇ったモデル。V846特有のスムースでウォームな特性を再現しています。

プリント基板を使用しないタレットボード構造を採用し、ハンドワイヤード配線で製造されているこだわりのモデル。トゥルーバイパス回路でバイパス時の音質劣化も抑えられています。

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VOX / V845

現代のギタープレイヤーをターゲットにしたモデル。オーソドックスでややローエンドを強調した落ち着いたサウンドが特徴です。

AC電源ジャックが搭載され使いやすく、また艶消しブラック・フィニッシュの外観もスタイリッシュです。

スタンダードでありながら低価格なのが魅力的なモデルです。

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Jim Dunlop 「伝統的なワウ”CRY BABY”を生んだブランド」

Jim Dunlopのワウペダルは”CRY BABY(クライベイビー)”という商品名で、VOX製と並んでワウの代名詞的な存在です。エリック・ジョンソンなどが愛用したことでも有名です。

Jim Dunlopワウペダルの特徴
  • 伝統的なワウ・サウンド(VOXと劇的な違いはなく、多くのギタリストが愛用)
  • VOXよりもレンジが若干広い、踏み込み時に高音域が出て音が抜けやすい
  • シグネチャーモデルが豊富にラインナップされている
  • レンジが若干広い為、VOXよりも微妙なコントロールが難しい(オイシイ所を若干ねらいにくい)

Jim Dunlop / GCB95F Cry Baby Classic

1960年代に登場したオリジナルモデルと同等の、イタリアFASEL社のインダクターを搭載。ビンテージライクでリッチな中音域が再現されており、太く切れのあるサウンドが得られます。

Jim Dunlop / 95Q Cry Baby Wah

ワウで変化させる周波数の調整が可能。さらにブースターが搭載されており+15dBまでブースト可能。足を離すとバネで戻り、オートオフ(自動的にバイパスになる)機構を装備。スイッチで切り変える必要が無くスムーズに演奏できます。

  • Boostスイッチ : ブーストのON/OFF切り替え
  • VariableQノブ : フィルター幅の調整
  • Volumeノブ : ブーストゲインを調整

Jim Dunlop / 535Q Cry Baby Multi-Wah

ワウで変化させる周波数のレンジと強さの調整が可能。さらにブースターが搭載されており+26dBまでブースト可能。

  • Boostスイッチ : ブーストのON/OFF切り替え
  • RangeSelectorノブ : 変化させる周波数レンジ調整
  • VariableQノブ : フィルター幅の調整
  • Volumeノブ : ブーストゲインを調整

MORLEY 「多機能で豊富なラインナップのワウ・ブランド」

多くのトップギタリストに愛用されているMORLEYのワウペダル。スティーヴ・ヴァイが愛用していたことでも有名です。独特の外観と、非常に多くのラインナップがあることが特徴です。

MORLEYワウペダルの特徴
  • スイッチレスでライブなどで大活躍(スイッチをON/OFFしなくてよい)
  • ON時はLEDが点灯し一目で確認できる
  • 多彩なラインナップがあり、ワウのかかり方や追加機能など自分好みのワウを見つけられる

※スイッチレス:一般的なワウのようにON/OFFスイッチが無く、ペダルを動かした瞬間にONになり、足を離すとぺダルが戻りOFFになる。

MORLEY / 20/20 Bad Horsie Wah

2つのワウモードを搭載し、Contourモードではワウのトーンを調整できます。出力も調整可能で、最大20dBのクリーンブースターとして使えます。また内蔵されたバッファー回路により、信号劣化を防ぎます。

  • フットスイッチ : BadHorsieモードとContourモードを切り替え
  • LEVELノブ : 出力を調整
  • CONTOURノブ : Contourモード時の周波数(トーン)を調整

MORLEY / 20/20 Lead Wah Boost

ペダルを踏み込むだけでワウとブーストが同時にオンになるため、特にソロ・プレイに最適なモデル。

さらにゲインを上げればより過激なブーストになり、またゲインを下げることで微妙なワウ・トーンも表現できます。

  • Boostノブ : ゲインを調整

MORLEY / 20/20 Wah Lock

3つのワウモード(伝統的なワウサウンドのWahモード、ややドライブがかかり倍音豊かなWhoaモード、フィルター効果が一定の周波数ポイントで固定できるWah Lock)が搭載され幅広いサウンドメイクができるモデル。

最大20dBのブーストを内蔵。またオプティカル回路を採用しており経年劣化による音質の低下を抑えます。

  • Whoaスイッチ : WHOAモードに切り替え
  • Wah Lockスイッチ : Wah Lockモードに切り替え、半踏み状態の効果が得られる
  • Notchノブ : Wah Lockモードの周波数を調整
  • Loudノブ :3つのモードでブースト量を調整

Xotic 「モダンでハイクオリティ」

XoticといえばEP Boosterなどコンパクトエフェクターが有名ですが、ワウぺダルも手掛けています。デザインやサウンドなどビンテージワウの特徴を持ちつつ、細かな調整も可能でどんなジャンルでも使いやすい高品位ワウペダルです。

Xoticワウペダルの特徴
  • クセがなくウォームで使いやすい
  • 各種コントロールで細かくサウンドセッティングできる
  • ペダルの踏み心地を細かく調整できる

Xotic / XW-1

外側の4つのコントロール(TREBLE・BASS・BIAS・WAH-Q)で細かな調整ができます。さらに内部のディップスイッチで、高音域調整・インプットゲイン調整・PRESENCE調整・ワウ周波数域調整など、非常に細かな調整が可能。

またペダル裏側のラバーストッパーでペダル位置を調整、ペダル右横のナットでペダルのトルクを調整できる。

  • TREBLE・BASSノブ : 2バンドEQとして±15dBのイコライジング
  • BIASノブ : 低音域を強調してワウのかかり方を強くしたり、逆にクリアにできる
  • WAH-Qノブ : Q(フィルター幅)をコントロールしてワウ効果のかかり具合を調節
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Ibanez 「ワウ・フリークに愛される使いやすさ」

ギターやチューブスクリーマーを手掛けるIbanezのワウペダル”WH10”は、その特徴的な機能より多くのギタリストに愛用されています。

Ibanezワウペダルの特徴
  • オペアンプによる増幅回路によって、どの周波数帯域でも同じゲイン量を保つことかできる
  • ワウの深さを調整できる
  • ワウの効く周波数帯域を切り替え可能
  • トゥルーバイパスとバッファードバイパスを選択できる

Ibanez / WH10

WH10は1987年に登場し多くのギタリストに愛用されたことで伝説的な存在となっています。現在は3代目(WH10V3)となり、様々な進化を遂げています。

アルミダイキャストの頑丈な筐体で、側面にさまざまなコントロール類が配置されています。これらのコントロールを使用することで、ワウ・エフェクトのかかり方を調整することができます。

  • バイパスモード・スイッチ : トゥルーバイパスとバッファードバイパスを切り替え
  • DEPTHノブ : ワウ効果の深さを0~10で調整
  • レンジ・スイッチ : ワウがかかる周波数帯域を、Guitar(350Hz~2.2kHz)とBass(175Hz~1.1kHz)に切り替え
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MXR 「カスタムオーディオとコラボした高品質ワウ」

コンパクトエフェクターで有名なMXRとカスタムオーディオがコラボして生まれたワウペダルは、

Ibanezワウペダルの特徴
  • ワウのかかり方が上品
  • ブースター内蔵で細かい音量調整が可能
  • 2つのサウンドキャラクターを搭載、内部ポットで調整も可能
  • ハードワイアーバイパスで音痩せ軽減

MXR / MC-404 CAE Wah

デュアルFASELインダクターで2つのサウンドキャラクターモードを搭載しており側面スイッチで切り替えできるだけでなく、内部のQコントロールのポットで調整も可能。またMXRエフェクターのMC401 Boost/Line Driver回路も内蔵しています。

  • BOOSTスイッチ : ブースとをON/OFF切替
  • BOOST VOLUMEノブ : BOOSTスイッチで加えるゲインを調整
  • INDUCTORスイッチ : 黄色/赤色インダクタの切替
  • 黄色インダクタ用ポッド(内部) : 黄色インダクタのQ調整(255Hz~355Hz)
  • 赤色インダクタ用ポッド(内部) : 赤色インダクタのQ調整(1.3kHz~1.5kHz)

BOSS 「日本のエフェクター老舗ブランド」

エフェクターで有名な日本の老舗ブランドBOSSのワウペダルは、サウンドのポテンシャルが高く、またエフェクターと同様にコンパクトで頑丈な特徴を持っています。

BOSSワウペダルの特徴
  • 低音域の太さが特徴的
  • 低ノイズなフル・アナログ回路を採用
  • 省スペースでタフな筐体
  • ペダルの踏み心地を調整できる

BOSS / PW-3

一般的にワウは低音が削られてしまいますが、低ノイズなフル・アナログ回路を採用したこのワウは低音域を維持し続け、一般的なのワウよりもよりレンジの広い迫力のあるサウンドを得られます。またキャラクターの異なる2つのモード(Vintage/Rich)を背面のスイッチで切り替えて使用できます。

アルミダイキャストの頑丈な筐体で、コンパクトな設計でペダルボード内にも設置しやすく、ペダルのトルクも調整できる使い勝手の良いモデルです。

  • 音色スイッチ : Vintageモード(60年代のビンテージ・ワウを再現)と、Richモード(低音域の太さが特徴)を切り替え
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electro-harmonix 「ペダルエフェクターの名機を生み出しているブランド」

ペダルエフェクターの名機を多く生み出しているelectro-harmonixのワウペダルは、伝統的なワウサウンドだけでなく、独自のエフェクターを内蔵させるなど、ペダルエフェクター・ブランドの技術が詰め込まれています。

electro-harmonixワウペダルの特徴
  • トーキングモジュレーターやファズを内蔵
  • 軽量で持ち運びやすく、ペダルボードの軽量化にも貢献

electro-harmonix / Cock Fight Plus

伝統的なワウサウンドと、トーキング・ワウサウンドの2つのモードを搭載。

さらに強烈なファズ機能も搭載し、ポジションをフィルターの前/後/バイパスの3つから選択可能。フィルターの前に配置すればヴィンテージライクなバイブサウンドに、フィルターの後ろに配置すればよりモダンなサウンドになります。ファズはしっかりかかり、セッティングの幅も非常に広いです。

プラスチックやラックピニオンを採用することで、頑丈さを保ちながら軽く仕上がっています。

  • VOLノブ : アウトプットボリュームを調整
  • CRY/TALKスイッチ : 伝統的なCRYモードと、トーキングモジュレーターのようなTALKモードに切り替え
  • BOTノブ : 低音域を調整
  • TONEノブ : ダークなファズとブライトなファズのサウンドをブレンド
  • BIASノブ : ファズ回路のバイアス電圧を調整(下げると電池切れのような枯れたサウンドを再現)
  • DRIVEノブ : ファズのかかり具合を調整

behringer 「低価格で多機能なエフェクターを手掛けるブランド」

ドイツの音響機器メーカーbehringerのワウペダルは、とにかく低価格でワウサウンドを楽しみたいという方にオススメです。

behringerワウペダルの特徴
  • 低価格でワウサウンドが楽しめる
  • スイッチレスで操作性がよい(スイッチをON/OFFしなくてよい)
  • ワウのレンジを調整可能

behringer / HB01 Hellbabe

スイッチレスで光学コントロールを採用し、ペダルを踏み込むだけでONに切り替わります。

ペダルを踏み込んだ時と戻した時のワウがかかる周波数を調整することが可能。

ブースターを内蔵し、最大+15dBまでブースト可能。

  • RANGEコントローラ : ヒールダウン周波数(ペダルを手前に倒した状態)を440Hz~250Hzで調整
  • BOOSTスイッチ : ブーストON/OFF切替
  • BOOSTノブ : ブーストON時のレベル調整
  • Qノブ : フィルター幅の調整
  • FINEノブ : トーンダウン周波数(メダルを前に倒した状態)を2.2kHzまで拡大

ワウぺダルに迷った時の選び方

ワウペダルは紹介したメーカーだけでも非常に多くのラインナップがあります。迷った時の選び方を下記に紹介致します。

ワウサウンドを取り入れたい!

  • VOX / V845
  • Jim Dunlop / GCB95F Cry Baby Classic

などがシンプルな機能伝統のワウサウンドで、はじめてワウに触れるならオススメしたいモデルです。また長く使用できる信頼性の高いモデルですので、一生使えるといっても良いです。

ワウのON/OFFをスムーズに切り替えたい!

  • MORLEY
  • Jim Dunlop / 95Q Cry Baby Wah
  • behringer / HB01 Hellbabe

などのワウペダルはスイッチレスを採用しています。特にMORLEYは全てスイッチレスを採用しており、豊富なラインナップから選ぶことができます。

スイッチレスのモデルだと、足でペダルを踏み込んだ瞬間にON/足を離すとOFFになり、ライブでは大活躍します。スプリングで足を離すとペダルが戻る機構の為、半踏み状態での演奏では足を乗せたままにしなければならないので、選ぶ際は注意が必要です。

ソロプレイでワウを使いたい!

  • Jim Dunlop / 95Q Cry Baby Wah
  • MORLEY /20/20 Lead Wah Boost
  • MXR / MC-404 CAE Wah
  • electro-harmonix / Cock Fight Plus

などはブースターを内蔵しており、ソロプレイでは音量をブーストさせて抜けるサウンドにできます。

中でもJim DunlopMORLEYはスイッチレスで踏んだ瞬間にONになる為、ソロプレイに最適です。

自分好みのワウサウンドを探している!

  • MORLEY / 20/20 Wah Lock
  • Xotic / XW-1
  • MXR / MC-404 CAE Wah

などは多彩なコントロールで細かい調整が可能なモデルです。細かなセッティングにより自分好みのワウサウンドを作り出すことができます。

太い音のワウを探している!

  • VOX / V847A
  • Jim Dunlop / GCB95F Cry Baby Classic

は中音域に特徴があり、ヴィンテージライクで太いサウンドが特徴です。

  • Ibanez / WH10
  • BOSS / PW-3

独自の技術で音の太さを実現しています。

とにかく安くワウを買いたい!

  • behringer / HB01 Hellbabe

多機能ながら他のワウと比較して非常に低価格です。低予算でワウを導入するには非常にオススメです。ただしサウンドのクオリティを求めるユーザーには物足りなさを感じることもあります。

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