04 Limited Sazabysのギタリスト、HIROKAZさん。疾走感のあるバンドサウンドの中で、歯切れのよいバッキングと抜けの良いリードを両立させているのが印象的ですよね。「あの音はどんな機材から生まれているの?」と気になっているファンの方も多いはずです。
ここからは、HIROKAZ氏が使用する主なギターとその関連情報をご紹介します。
HIROKAZの使用アンプ
HIROKAZさんのアンプまわりは、用途に合わせて主に2種類のアンプを使い分けるスタイルです。バッキング用にSoldano、ギター・ソロ用にBognerという役割分担が各メディアで紹介されています。
アンプヘッド
Soldano / Super Lead Overdrive SLO-30(30W)

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バッキング用のメインアンプが、Soldanoの名機SLO-30(30W)。ノーマルとオーバードライブの2チャンネルを備えたチューブアンプです。
中域がよく抜けるアンプとして本人が紹介されています。セッティングは、TREBLEとBASSに比べてMIDDLEをやや下げめにするのがHIROKAZさん流。中域の押し出しが強いアンプだからこそ、あえてMIDDLEを抑えて、音の抜けと太さのバランスを取っているのではと思います。
Bogner / Ecstasy 3534

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ギター・ソロ用に使われているのが、Bognerの3チャンネル・ヘッドEcstasy 3534です。
セッティングは、どのチャンネルもBASSツマミを控えめにしているとのこと。その理由は、同じバンドのRYU-TAさんがBASSを上げたバッキングの上で、ソロがほどよく抜けるサウンドにセッティングされています。
Soldano / SLO-100

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Soldanoの100Wもアンプシステムにラインナップしています。ハイゲインからクリーントーンまで対応可能で、細かな調整ができます。
キャビネット
Bogner / 212C

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Bogner製の2x12キャビネットで、Soldanoヘッドと組み合わせて使われています。「上下のブランドをあえて合わせていない」ことで、そえぞれの個性を活かしたサウンドを狙っていると思われます。
Marshall / Model 2045(1975年製)

1975年製のヴィンテージMarshallキャビネットです。Bognerヘッドと組み合わせて使われています。モダンなハイゲインヘッドと、ヴィンテージMarshallのキャビネットを組み合わせる狙いがあるのかもしれません。
Mesa/Boogie / 2X12 Cabinet

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Mesa/Boogieの2X12キャビネットもアンプシステムにラインナップされています。
HIROKAZのペダルボード
出典(本章共通): Guitar Magazine WEB「エフェクター・ボード」記事(2022-10-26)。個別に別出典がある場合は各項目に記載します。
ボードの全体像は、2台のアンプのチャンネルを使い分けてクリーン/リード/ソロの基本的な音色を作り、その上にコンパクトエフェクターで味付けするという考え方。メインボードとサブボードに分けて構成されています(記事の機材リストは全24台)。以下、信号の入口から順に見ていきます。機材ごとの使い方が記事で明記されていない項目は、製品の一般的な特徴のみ紹介します。
入力・ボリューム・ピッチ系
Limetone Audio / JCB-4SM
出典: Guitar Magazine WEB「エフェクター・ボード」記事

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Limetone Audioのジャンクション・ボックスです。入力部に置かれておりペダルボードの配線をすっきりまとめる役割があります。
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Vital Audio / VA-ST1

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Vital Audioのジャンクション・ボックス。中間接続用として使われています。
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KORG / XVP-20

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KORGのボリューム・ペダル。フレーズごとの音量コントロールやフェードイン奏法など、演奏中の表現に活躍します。
DigiTech / Drop

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DigiTechのピッチシフター。ワンタッチで音程を下げられるドロップ・チューニング用のペダルとして知られ、ライブ中に曲ごとのチューニング変更をスムーズにできる便利さがあります。
DigiTech / Whammy 5

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DigiTechのワーミー・ペダル。エクスプレッション・ペダルを踏み込むことで音程を大きく変化させる、派手なサウンドの定番機材。
BOSS / PS-5

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BOSSのピッチシフター。ハーモニーやオクターブなど、ピッチ系の多彩な表現に使われるペダルとして知られています。
歪み・ブースター系
歪みは「アンプの歪みを軸に、ペダルで味付けする」という考え方が読み取れます。
Bondi Effects / Sick As Overdrive
出典: Guitar Magazine WEB「エフェクター・ボード」記事

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オーストラリア発のオーバードライブです。HIROKAZさんが「お気に入り」と語る1台で、アンプの歪みに軽く掛けて、音色を補正する役割で使われています。歪みを足すというより、アンプの音を整える使い方です。
Mad Professor / Sweet Honey Overdrive
出典: Guitar Magazine WEB「エフェクター・ボード」記事

Mad Professorのオーバードライブ。クリーン~クランチオーバードライブまで歪みを自在にコントロール可能。音作りのしやすさも大きな特徴です。
Friedman / BE-OD

Friedmanのオーバードライブ。BE-ODは、Friedmanのハイゲイン・アンプ「BE-100」の歪みを再現するペダルとして知られています。アンプライクなハイゲインサウンドが魅力です。
Danelectro / The Breakdown

Danelectroのオーバードライブ系のペダル。ナチュラルなサウンドが特徴です。Break Upの6つのポジション切り替えでソフトなディストーションから激しいディストーションまで表現できます。
Xotic / EP Booster
出典: Guitar Magazine WEB「エフェクター・ボード」記事

Xoticのブースターです。ピッチシフト系ペダルの後段に配置して、音ヤセを防ぐ役割を担っています。ピッチ系を通すと音が細くなりがちな問題を、ブースターで補っているというわけです。EP Boosterは、ペダルを常時オンにして音色を整える用途でも定番として知られています。
空間系・モジュレーション系
Maxon / AD9 Pro

Maxonのアナログ・ディレイです。暖かみのある、やわらかく減衰するリピート音が特徴とされます。
BOSS / DD-500

マルチ・ディレイです。メディアのインタビューによると、ディレイタイムはAをロング(300ms)、Bをショート(250ms)に設定して使い分けているとのこと。どちらもアナログ・タイプの設定で、「追いディレイ」として使っているそうです。常時オンのディレイに重ねて、足したいときに踏む使い方で、スローテンポの曲で特に必要になります。
strymon / Flint

リバーブとトレモロを1台に収めたペダルです。3種類のクラシック・トレモロと3種類のユニークなリバーブを兼ね備え、8種類のコントロールを駆使し、トレモロやリバーブのソニックキャラクターを細部まで調節可能。
Maxon / CS9 Pro

Maxonのコーラス。音に広がりと揺らぎを足す定番の空間系エフェクトです。
Maxon / PT-909

Maxonのフェイザー。緩やかでシルキーな暖かみのあるウネリが特徴のヴィンテージフェイザー。予備として用意されている1台です。
MXR / Phase 90

定番のフェイザーです。うねりのある独特のモジュレーションで、ロックギターの定番エフェクトとして長く愛用されています。
Mu-Tron / Micro-Tron III

エンベロープフィルターです。ピッキングの強弱に反応して、ワウのように音色が動くのが特徴です。
スイッチャー・チューナー
Providence / PEC-2

ボード全体の切り替えを担うメイン・スイッチャーです。
ペダルボードを観察すると、プログラムとして「CLEAN」「CRUNCH」「LEAD」「SOLO」「FUZZ」「WHAMMY」が載っています。多数のペダルを1タッチで切り替えられるため、曲中の素早い音色変更に欠かせません。
Providence / PEC-4

Providenceのスイッチャー。
空間系エフェクターを制御するスイッチャーとして使用。このスイッチャーのプログラムとして「TREMOLO」「Pitch」「Filter」「Chorus」が載っています。
BOSS / TU-3

BOSSのペダル型のチューナーです。視認性が高く、ステージでも使いやすい定番機材です。
電源・MIDI周辺
VooDoo Lab / Pedal Power 2 Plus(電源)、Free The Tone / MB-5(MIDIスルーボックス)、Eventide / Power Max(電源)なども使用しています。音色を決める機材ではありませんが、多くのっぺダルを安定して動かす裏方です。
HIROKAZの音作りのこだわり
ここまでの情報をまとめると、HIROKAZさんの音作りには次のようなこだわりが見えてきます。
- 役割で使い分ける2台のアンプ: バッキングにSoldano、ソロにBogner。中域がよく抜けるSoldanoでバッキングを、RYU-TAさんのBASSを上げたバッキングの上でほどよく抜けるようBASSを控えめにしたBognerでソロを、と分担させています。
- ブランドを揃えないヘッドとキャビ: SoldanoにはBognerの212C、Bognerには1975年製Marshall 2045と、上下のブランドをあえて合わせない自由な発想。
- アンプの歪みが軸、ペダルは味付け: お気に入りのBondi Effects Sick As Overdriveでアンプの音を補正し、EP Boosterで音ヤセを防ぐなど、「足す」より「整える」使い方が中心です。
- 好みは常に動く: 「その時のテンションで好みが変わる」という本人の言葉のとおり、『Harvest』のレコーディングではMarshall JMP、Bogner Ecstasy、Two-Rockなど複数のアンプを使い分けました。その後に手に入れたSoldanoも「音が凄く気に入っている」と語っています。固定の正解を持たない柔軟さが、彼の音の魅力なのかもしれません。
最後に
HIROKAZさんの機材は、Soldano、Bognerといった名アンプに、多彩なペダルが加わる豪華な布陣でした。それでも根底にあるのは「アンプの音をどう活かすか」という考え方。真似をするなら、まずはアンプの歪みを軸に、ブースターやオーバードライブで質感を整えるところから始めてみてはいかがでしょうか。

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